デクスター・ゴードン 『ゴー!』 Dexter Gordon “GO” 041


「GO!」と豪快にブロウする感じが爽快なこのアルバム。でもどこか微妙に陰りの情感を漂せているのがたまらない気分にさせます。ソニー・クラークも合間合間にまるいピアノの音を転がします。#1 “Cheese Cake” というタイトル、おしゃれでしょ? #2 “I Guess I’ll Hang My Tears Out To Dry”、#5 “Where Are You” のバラードも表現力豊か。#3 “Second Balcony Jump” の最後のキメ、#6 “Three O’Clock In The Morning” のイントロもイカしてます。私、サックス吹きではデクスター・ゴードンが大好き。名前も男らしいし、ルックスも格好よし。えっ、どんな顔かって? 彼の横顔がクールにキマってる名盤『Our Man in Paris』でご確認を。それからジャズ映画『ラウンド・ミッドナイト』でなんと主演もしてます。彼のしゃがれ声、よたよたと歩く姿までジャズなのです。

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デクスター・ゴードン 『アワ・マン・イン・パリ』 Dexter Gordon “Our Man in Paris” 085


ぶっきら棒なテナー、ドラムはせわしなく落ち着かず、バド・パウエルのピアノは何故か弱々しい。でも、妙なアンバランスさと荒削りな演奏は不思議なインパクトで聴かせます。デクスター・ゴードンとバド・パウエルは、50年代に麻薬に苦しみ、60年代のこの時期は共にヨーロッパに身を寄せ、心機一転復活を遂げます。つらい時期を経験したせいでしょうか、このアルバム、聴き込むと何か超越した凄みを感じさせます。#7 “Like Someone in Love” 「ライク・サムワン・イン・ラブ」のテナーなしのボーナストラックはとてもいいんだけど、これってあり?

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デクスター・ゴードン 『ラウンド・ミッドナイト』 Dexter Gordon “Round Midnight” 185


デクスター・ゴードン主演映画『ラウンド・ミッドナイト』のサウンドトラック。映画でもナイトクラブでの演奏シーンが印象深いですが、本作もゆったりしたバラード中心の選曲となっています。夜に似合うJazzyなアルバムとして楽しめます。そして参加ミュージシャンがこれまた豪華。少々挙げますと、デクスター・ゴードン、ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、チェット・ベイカー、ロン・カーター、トニー・ウィリアムズ、フレディ・ハバード、ボビー・ハッチャーソン、ボビー・マクファーリン、ジョン・マクラフリン、シダー・ウォルトン……。パーソネルを確認しながら聴くのも楽しい良盤です。

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