ルイ・アームストロング 『この素晴らしき世界』 Louis Armstrong “What A Wonderful World” 029


なんと言っても#1 “What a Wonderful World” 「この素晴らしき世界」でしょう。たった2分ちょっとのシンプルな曲でありながら、ベートーベンの第九交響曲にも匹敵するような人類史上不滅の名曲!サッチモ(ルイ・アームストロングの愛称)の人間味に溢れた暖かい「ダミ声」には、大きく包み込むような父性を感じます。#2 “Cabaret” 「キャバレー」、#7 “Hello Brother” 「ハロー・ブラザー」など他の曲も味わい深い明るい曲が多く、アルバムとしても良いです。なお、「この素晴らしき世界」はテリー・ギリアム監督の映画『12モンキーズ』に使われています。「古き良きアメリカ」のイメージですね。

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チェット・ベイカー 『チェット・ベイカー・シングス』 Chet Baker “Chet Baker Sings” 032


ジャズ界きってのいい男、ちょっと新庄似のチェット・ベイカー。彼はトランペッターですが、甘く囁きかけるようなボーカルでかもし出される雰囲気には、独特の世界があります。#10 “My Funny Valentine” 「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」は名唱。ほとんどの曲がゆったりと少し上ずるような声でやさしくあなたを愛撫。女性はメロメロでしょう。

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マット・デニス 『プレイズ・アンド・シングス』 Matt Dennis “Play And Sings” 033


小粋なジョークであなたを和ませてくれそうな伊達男、マット・デニス。全て彼の作曲。のちにジャズのスタンダードとなる#5 “Angel Eyes” 「エンジェル・アイズ」、#6 “Violet For Your Furs” 「コートにすみれを」、#7 “Everything Happen To Me” 「エブリシング・ハプンス・トゥ・ミー」が有名です。才能も男の魅力。弾き語りで楽しいひと時を演出する彼に、クラブの客も大ウケです。こんなにもおしゃれな彼がお相手ならつい飲みすぎてしまいそう。

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ジョン・コルトレーン&ジョニー・ハートマン 『ジョン・コルトレーン&ジョニー・ハートマン』 John Coltrane & Johnny Hartman “John Coltrane & Johnny Hartman” 034


伸びやかな低い声のジョニー・ハートマン、バラード奏法のジョン・コルトレーン。この二人に迫られたら、もう腰くだけ。でも、そんなあなたをしっかりと優しく抱擁してくれるのが、ジョニー・ハートマンのウォーム・ヴォイス。心憎いほど深みのある声と抑制されつつも情感に富んだ歌ごころ。今宵、スピーカーから立ちのぼるフェロモンに酔いしれてみては?

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ジミー・スコット 『ホールディング・バック・ジ・イヤーズ』 Jimmy Scott “Holding Back the Years” 036


レコード会社の不当な待遇のもと辛酸を舐め、音楽シーンから離脱、歌い続けるも報われない……。遺伝によるホルモンの欠如により背が伸びず、声変わりもしていない “リトル” ジミー・スコット。70歳近くになりようやく注目を集め、彼の人生が凝縮されたかのような歌声は、多くの感動を呼び起こし絶賛されるようになります。インパクトのあるジャケットは、ポップ・アーチストのマーク・コスタビによるもの。彼を評価し手を差し伸べたのは、ルー・リードはじめ第一線で活躍する多くのアーチストたちでした。

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