キース・ジャレット 『メロディ・アット・ナイト、ウィズ・ユー』 Keith Jarrett “The Melody At Night, With You” 028


……泣。川端康成の文章に「悲しいほど美しい声」というのがありましたが、まさにそんなピアノの音なのです。静謐な美しさがあふれてきます。眠る前によくかけていたら、当時付き合っていた彼女が憶えたようで、#1 “I Loves You, Porgy” 「愛するポーギー」を聴くと「おやすみの音楽ね」と言っていました。好きな人と過ごす穏やかな夜におすすめです。音楽はその時の記憶を封じ込め、聴くたびにそれを甦らせるから不思議……泣。

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キース・ジャレット 『ザ・ケルン・コンサート』 Keith Jarrett “The Koln Concert” 055


ソロピアノ完全即興による1975年、ドイツのケルンコンサートのライブ盤。26分もある#1 “Koln, January 24, 1975 Part I” は以前、車のCMにイントロ部分が使われていました。美しいメロディーとドラマチックに展開する構成、これはひとつの奇跡でしょう。ECMレコードらしく透き通るような響きのある録音も印象的。どこまでも続いていくような壮大なグルーブ、即興にきらめくメロディー。ひとつのコンサートの記録が、永続的な輝きと感動を伝えてくれます。限りなく美しい名盤。

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キース・ジャレット 『生と死の幻想』 Keith Jarrett “Death and the Flower” 070


祭り囃子を彷彿とさせるプリミティブな演奏に始まり、スピリチュアルな響きの中で序々にスピードを増し、高揚感とともに絶頂へ――#1 “Death and the Flower” 「生と死の幻想」は奔放さと緻密さを併せ持った完成度の高い傑作です。#2 “Prayer” はチャーリー・ヘイデンとの静謐で繊細な美しさがきらめくデュオ作品。続くドラマティックな多重構造をもつ即興演奏の#3 “Great Bird” で締めくくられるこのアルバム、全編、キースの奇才の鼓動を感じます。次に紹介するのは「メメント・モリ宣言」ともとれるキース自作の詩の一部です。

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キース・ジャレット 『マイ・ソング』 Keith Jarrett Quartet “My Song” 083


現在では、ジャズのスタンダードに新鮮な解釈で、新たな息吹を吹き込み続ける、スタンダーズ・トリオとして有名なキース・ジャレット。でも、70年代までの彼は、独創的なオリジナルを中心に演奏していました。本作は、まさにその頃の躍動的なリズム、美しいメロディー、叙情的な雰囲気に包まれたアルバムです。特に#4 “Country” は、ヤン・カバレクの哀愁を帯びたソプラノサックスの音色に、光さすようなピアノの旋律がすばらしく、私は何度聴いたか知れません。

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キース・ジャレット 『枯葉』 Keith Jarrett Trio “Still Live” 096


現在、人気、実力共にピアノトリオの最高峰とも言えるキース・ジャレット・スタンダーズの1986年に行われたミュンヘンでのライブ録音。ここ近年リリースラッシュ状態で非常に多作ではありますが、何故このアルバムかと言いますと、ズバリ、選曲です。曲目の通り、人気スタンダードのオンパレード。馴染みの曲を新鮮な解釈で奏で、キースならではの耽美的なメロディーが、鍵盤に次々と生み落とされます。やはりキースには美しい旋律を弾いて欲しい。

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