現在では、ジャズのスタンダードに新鮮な解釈で、新たな息吹を吹き込み続ける、スタンダーズ・トリオとして有名なキース・ジャレット。でも、70年代までの彼は、独創的なオリジナルを中心に演奏していました。本作は、まさにその頃の躍動的なリズム、美しいメロディー、叙情的な雰囲気に包まれたアルバムです。特に#4 “Country” は、ヤン・カバレクの哀愁を帯びたソプラノサックスの音色に、光さすようなピアノの旋律がすばらしく、私は何度聴いたか知れません。
1. Questar
2. My Song
3. Tabarka
4. Country
5. Mandala
6. Journey Home
Keith Jarrett (p)
Jan Garbarek (ss,ts)
Palle Danielsson (b)
Jon Christensen (ds)
Recorded 1977
映画『幸せのレシピ』
キース・ジャレットの “Country” で幕を開ける映画があるなんて、何て素敵なのでしょう。腕は超一流だけど、どこか自分の殻を破れないシェフ、マーサ。急に引き取ることになった姪やイタリア人シェフなどとの交流を通して少しずつ彼女にも変化が……。ドイツとイタリアのちょっとステレオタイプな対比が面白く、ハートウォーミングなストーリーも後味がいい。
映画 : 幸せのレシピ
監督 : サンドラ・ネットルベック
出演 : マルティナ・ゲデック セルジョ・カステリット
音楽 : マンフレット・アイヒャー(ECMレコードプロデューサー)
製作 : 2001年 ドイツ