マイルス・デイビス 『死刑台のエレベーター』 Miles Davis “Ascenseur Pour L’Echafaud (Lift To The Scaffold)” 082




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マイルス・デイビスが映画のラッシュを観ながら即興で演奏し、音楽をつけたというもはや伝説の映画『死刑台のエレベーター』。何かが起こりそうな不穏な雰囲気をかもし出すトランペットの音色は、ジャズのスタイリッシュな魅力を引き出したと言えるのではないでしょうか。自身もジャズを演奏した小説家ボリス・ヴィアンは次のように語っているそうです。

「この音楽の悲劇的雰囲気は、たとえ映像から切り離された場合にも、その魔術的魅惑を失うことはないだろう。私はそのことを信じて疑わない」

(訳:和田政幸/ライナーノーツより)


1. Generique
2. L’Assassinat de Carala
3. Sur l’Autoroute
4. Julien Dans l’Ascenseur
5. Florence sur les Champs-elysees
6. Diner au Motel
7. Evasion de Julien
8. Visite du Vigile
9. Bar du Petit Bac 10.Chez le Photographe du Motel , etc.


Miles Davis (tp)
Barney Wilen (ts)
Rene Urtreger (p)
Pierre Michelot (b)
Kenny Clarke (ds)
Recorded 1957



ヌーベルバーグの旗手ルイ・マル監督が25歳の時に撮ったデビュー作。主人公ジュリアンは、社長夫人との情事の果てに社長殺害を企てるが、エレベーターに閉じ込められ、完璧だったはずの彼の計画が少しずつ狂いだす……。夜の街を徘徊するジャンヌ・モローの乾いた表情、緊迫感を演出するカメラワーク、モノクロームの光と闇、張り詰めたようなマイルスのトランペット、真実が浮かび上がるラストシーンまで全てがクール。


映画 : 死刑台のエレベーター
監督 : ルイ・マル
出演 : モーリス・ロネ ジャンヌ・モロー
音楽 : マイルス・デイビス
製作 : 1957年 フランス