「The Rhythm Section」とはマイルス・デイビスの黒人リズムセクション。当時の米国ジャズ界は、ホットな黒人系のイーストコースト、クールな白人系のウエストコーストとそれぞれに特色がありましたが、双方を代表する彼らの「Meets」が名盤を生みました。また、麻薬とセットで語られることの多いアート・ペッパー。これは出所後、久しぶりにアルト・サックスを吹いたと言われていますが、演奏はよどみなくさわやかです。#1 “You’d Be So Nice To Come Home To” 「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ」、#8 “Star Eyes” 「スター・アイズ」が軽快でいいです。でもこのアルバムジャケット、クラシックのCDみたい……。
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マイルス・デイビス 『クッキン』 Miles Davis “Cookin’ With the Miles Davis Quintet” 016
マイルス・デイビスがプレスティッジとのレコード契約を解消するため――マイルスは大がかりなプロモーションのできる大手レコード会社のコロンビアに移籍したかった――、一挙に4枚のアルバムを2日間で録音したという「マラソン・セッション」。その代表作がこれ。しゃれたピアノのイントロでスタートする#1 “My Funny Valentine” 「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」は決定的名演。彼は神経を集中させて吹いています。聴いているうちに引き込まれ、目をつぶればマイルスになって吹いているような錯覚に……。そっとジャケットに目をやれば、そう、マイルスの視点です。他の「マラソン・セッション」は 『Relaxin’』 『Workin’』 『Steamin’』 。
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レッド・ガーランド 『グルーヴィー』 Red Garland “Groovy” 017
かつてはプロボクサーという変わった経歴をもつピアニスト、レッド・ガーランド。彼の軽快にコロコロと転がるタッチは、ジムで鍛えられたのでしょうか。ここに収められた演奏は、まさに「Groovy」(グルーヴ感のある、高揚感がある、イカす)。肩肘張らずに気軽に楽しめるそんなピアノトリオ・アルバムです。
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マイルス・デイビス 『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』 Miles Davis “‘Round About Midnight” 026
男なら煙草の煙をくゆらせながら、バーボンをストレートで静かにあおる……そんなハードボイルドな夜を気取りたい時、ぴったりなのがこの名盤。特に#1 “’Round Midnight” 「ラウンド・ミッドナイト」はイントロから格好良すぎ。ジャケットのマイルスにも惚れてしまいます。帝王マイルスは(矢沢)永ちゃん像に通じるものがあります。
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レッド・ガーランド 『ホエン・ゼア・アー・グレイ・スカイズ』 Red Garland “When There are grey skies” 132
カクテルピアノ――ホテルのバーのラウンジなどでBGMとして弾かれるピアノと揶揄されたレッド・ガーランドの引退作(71年にカムバック)。この言葉は否定的な意味合いで使われたようですが、良くも悪くも彼の演奏の特徴を言い表しているようです。ひとり物思いにひたりながら味わう珈琲よりも、素敵な恋人の隣で傾けるカクテルにレッド・ガーランドのジャズは似合いそう。品良くスイングするピアノもまた素敵です。
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