チャーリー・ヘイデン&パット・メセニー 『ミズーリの空高く』 Charlie Haden & Pat Metheny “Beyond The Missouri Sky (Short Stories)” 059


チャーリー・ヘイデンのベースとパット・メセニーのギターの織り成す静謐な雰囲気が、味わい深い。二人に爪弾かれる弦の音色に包まれ、穏やかな情感と伸びやかな開放感に癒されます。特に秀逸なのは、ヘイデンの息子作曲の#13 “Spiritual”。やわらかに流れ、消えゆく音色の浮遊感、魂が解き放たれます、ミズーリの空高く……。

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マイケル・ブレッカー 『ニアネス・オブ・ユー:ザ・バラード・ブック』 Michael Brecker “Nearness of You: The Ballad Book” 060


マイケル・ブレッカー、パット・メセニー、ハービー・ハンコック、チャーリー・ヘイデン、ジャック・ディジョネットとメンバーの顔ぶれが豪華。まさに、オールスターで作られるべくして作られた名盤。でも内容はというと……気負わず、ゆったりとしたバラード集なのが心にくい。シンガーソングライターの大御所ジェームズ・テイラーのボーカル曲#2 “Don’t Let Me Be Lonely Tonight”、#5 “The Nearness Of You” 「ニアネス・オブ・ユー」は、ジャズボーカルっぽくはないですが、やはり味があります。こういう懐の深いアメリカの大陸的な哀愁は、たまらなく魅力的です。

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キース・ジャレット 『生と死の幻想』 Keith Jarrett “Death and the Flower” 070


祭り囃子を彷彿とさせるプリミティブな演奏に始まり、スピリチュアルな響きの中で序々にスピードを増し、高揚感とともに絶頂へ――#1 “Death and the Flower” 「生と死の幻想」は奔放さと緻密さを併せ持った完成度の高い傑作です。#2 “Prayer” はチャーリー・ヘイデンとの静謐で繊細な美しさがきらめくデュオ作品。続くドラマティックな多重構造をもつ即興演奏の#3 “Great Bird” で締めくくられるこのアルバム、全編、キースの奇才の鼓動を感じます。次に紹介するのは「メメント・モリ宣言」ともとれるキース自作の詩の一部です。

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チャーリー・ヘイデン&ケニー・バロン 『ナイト・アンド・ザ・シティ』 Charlie Haden & Kenny Barron “Night and The City” 115


チャーリー・ヘイデンのベースとケニー・バロンのピアノが奏でる渋く静謐なデュオ作品。ライブ録音ですが演奏に落ち着きが感じられ、完成度の高いスタジオ録音のよう。ちなみに、ジャケットに使われてる絵はアメリカの女流画家ジョージア・オキーフのもの。秋の夜長にでもゆったりと聴くのにちょうどよい、大人のための味わい深い一枚です。

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チャーリー・ヘイデン 『アメリカン・ドリームス』 Charlie Haden “American Dreams” 160


悠久なるアメリカの原風景――チャーリー・ヘイデンのベースとマイケル・ブレッカーのテナーが郷愁を誘う音色を響かせ、ブラッド・メルドーのピアノとオーケストラは黄昏のようなハーモニーを重ねます。静かな情感にあふれたチャーリー・ヘイデンのアルバムは、いつでも、いつまでも、聴きたくなります。

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