ジャズ界きってのいい男、ちょっと新庄似のチェット・ベイカー。彼はトランペッターですが、甘く囁きかけるようなボーカルでかもし出される雰囲気には、独特の世界があります。#10 “My Funny Valentine” 「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」は名唱。ほとんどの曲がゆったりと少し上ずるような声でやさしくあなたを愛撫。女性はメロメロでしょう。
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ジム・ホール 『アランフェス協奏曲』 Jim Hall “Concierto” 073
#4 “Concierto de Aranjuez” 「アンフェラス協奏曲」とは、スペインの作曲家ホアキン・ロドリーゴの「ギターとオーケストラのための協奏曲」で、マイルス・デイビスが『Sketches of Spain』で採り上げたことからジャズでも広く演奏されるようになりました。チェット・ベイカー(tp)、ポール・デズモンド(as)のソフトな音色に、ロン・カーター(b)、スティーブ・ガッド(ds)の重みのあるリズム、ローランド・ハナ(p)が華を添え、ジム・ホール(g)の爪弾く弦の調べが哀愁を誘います。イージーリスニング路線で成功を収めたCTIレーベルですが、本作品が同レーベルで最大のセールスを記録しているそうです。
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チェット・ベイカー 『チェット・ベイカー・シングス・アンド・プレイズ』 Chet Baker “Chet Baker Sings and Plays” 171
名盤『Chet Baker Sings』の続編的内容の人気盤――ストリングスも加え、より繊細に作り込まれたムーディな魅力が楽しめます。トランペットは苦手で……という方もチェットの優しい音色は是非一聴を。ドキュメンタリー映画『JAZZ SEEN カメラが聴いたジャズ』も公開された、ジャズメンを撮り続けた写真家ウィリアム・クラクストンによるジャケットも素敵です。
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ジェリー・マリガン 『オリジナル・ジェリー・マリガン・カルテット』 Gerry Mulligan “Gerry Mulligan Quartet” 172
バリトンサックス奏者ジェリー・マリガンのウエストコースト ジャズを代表する名盤です。ジャケットの上から逆さに写ってるのはチェット・ベイカー。『Night Lights』とは雰囲気は違って軽快で爽やかな昼のイメージ。でもやっぱり#11 “The Nearness of You” 「ニアネス・オブ・ユー」の穏やかなバラードには聴き惚れてしまいます。
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デクスター・ゴードン 『ラウンド・ミッドナイト』 Dexter Gordon “Round Midnight” 185
デクスター・ゴードン主演映画『ラウンド・ミッドナイト』のサウンドトラック。映画でもナイトクラブでの演奏シーンが印象深いですが、本作もゆったりしたバラード中心の選曲となっています。夜に似合うJazzyなアルバムとして楽しめます。そして参加ミュージシャンがこれまた豪華。少々挙げますと、デクスター・ゴードン、ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、チェット・ベイカー、ロン・カーター、トニー・ウィリアムズ、フレディ・ハバード、ボビー・ハッチャーソン、ボビー・マクファーリン、ジョン・マクラフリン、シダー・ウォルトン……。パーソネルを確認しながら聴くのも楽しい良盤です。
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