マイルス・デイビスが「モードジャズ」を完成させたモダンジャズの金字塔アルバム。それまでの「ハードバップ」とよばれるノリノリの演奏とは違い、抑制された緻密なニュアンスで構築されたジャズ。重厚なジャズの凄みが味わえる一枚で、私は聴く度にドキドキしてしまいます。深遠な静寂に誘う#3 “Blue In Green” 「ブルー・イン・グリーン」は、私の永遠のリピートナンバー。最初はとっつきにくい方もいるかもしれませんが、他のジャズアルバムをいろいろ聴いていくと、圧倒的な存在感で迫ってきます。
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キャノンボール・アダレイ 『サムシン・エルス』 Cannonball Adderley “Somethin’ Else” 006
このアルバムの紹介で必ずいわれるのが、「キャノンボール・アダレイ名義だが、実質リーダーはマイルス・デイビス……」なんだか可哀想な話でもありますが、アルトサックスのソロもマイルスのそれに劣らずいいです。#1 “Autumn Leaves” の4分超えたあたり一瞬ちょっと音が高ぶるようなところなんか、グッときます。この「枯葉」はジャズ史上最高の名演のひとつで、ヘビーローテーション間違いなし!
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マイルス・デイビス 『クッキン』 Miles Davis “Cookin’ With the Miles Davis Quintet” 016
マイルス・デイビスがプレスティッジとのレコード契約を解消するため――マイルスは大がかりなプロモーションのできる大手レコード会社のコロンビアに移籍したかった――、一挙に4枚のアルバムを2日間で録音したという「マラソン・セッション」。その代表作がこれ。しゃれたピアノのイントロでスタートする#1 “My Funny Valentine” 「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」は決定的名演。彼は神経を集中させて吹いています。聴いているうちに引き込まれ、目をつぶればマイルスになって吹いているような錯覚に……。そっとジャケットに目をやれば、そう、マイルスの視点です。他の「マラソン・セッション」は 『Relaxin’』 『Workin’』 『Steamin’』 。
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マイルス・デイビス 『ビッチェズ・ブリュー』 Miles Davis “Bitches Brew” 021
1970年代、この作品でフュージョン(エレクトリックジャズ)は幕を明けます。音楽シーンの中で日々肥大化するロックを意識してマイルスが作り上げた壮大かつ怒涛のリズム音楽世界。アグレッシブで、高テンション。私は何度聴いてもそのスリリングな緊張感に胸騒ぎを覚えます。今もって強烈な印象を受けるため好き嫌いが分かれるかも。ハマると中毒に。禁断症状がひどい方には『アガルタ』も処方致します。
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マイルス・デイビス 『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』 Miles Davis “‘Round About Midnight” 026
男なら煙草の煙をくゆらせながら、バーボンをストレートで静かにあおる……そんなハードボイルドな夜を気取りたい時、ぴったりなのがこの名盤。特に#1 “’Round Midnight” 「ラウンド・ミッドナイト」はイントロから格好良すぎ。ジャケットのマイルスにも惚れてしまいます。帝王マイルスは(矢沢)永ちゃん像に通じるものがあります。
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