ユタ・ヒップ 『ヒッコリー・ハウスのユタ・ヒップ Vol.1』 Jutta Hipp “At The Hickory House Vol.1” 111


ドイツ人女性ピアニスト、ユタ・ヒップ。ジャズピアニストとしての活動期間も短く、レコードも少ない、とても謎めいた存在です。ジャズのステージが売りのステーキハウス「ヒッコリーハウス」、慣れない英語での曲紹介も初々しいライブ録音の “Vol.1″。メランコリックな響きをもつ軽快なピアノに魅了されます。なんとなく “Vol.1” の方が陰りがあって好きですけど、同日録音の “Vol.2” もGood。

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ケニー・ドーハム 『カフェ・ボヘミアのケニー・ドーハム』 Kenny Dorham “‘Round About Midnight At The Cafe Bohemia” 112


ハードバップの傑作! ケニー・ドーハム率いる「ジャズ・プロフェッツ」の唯一のライブ録音。ファンキーな節回しを信条とするピアニスト、ボビー・ティモンズ。これまたグルービーなギタリスト、ケニー・バレル。『直立猿人』の名演で名高いテナー奏者J.R.モンテローズ。そしてストレートに実直なバッパーぶりを発揮するトランペッター、ケニー・ドーハム。これらの面々が絶妙に均衡を保ちながらこれぞハードバップという演奏でグイグイ惹き付けます。これ程までに魅力的なアルバム、そうはないのでは?

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上原ひろみ 『ブレイン』 Hiromi “Brain” 113


カンフー×ジャズ。なんとジャッキー・チェンとブルース・リーにインスパイアされて作られたという#1 “Kung-Fu World Champion”。超絶技巧を駆使し目にも止まらぬスピードで電子キーボード・ファイティング。ユニークなイマジネーション&クリエーションに度肝を抜かれます。#6 “Green Tea Farm” は故郷の静岡の茶畑をテーマに日本情緒を感じさせる佳曲。その他にも#2 “If…”、#3 “Wind Song” など晴れゆくような美しいフレーズが横溢するメロディックなアルバムです。

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上原ひろみ 『スパイラル』 Hiromi “Spiral” 114


祝! 2005年度 スイングジャーナル ジャズ・ディスク大賞 日本ジャズ賞受賞。衝撃のデビュー作『Another Mind』から数えて3作目。多様な音楽性とイマジネーションが交錯するオリジナルな世界観はもう堂に入ったもの。#1 “Spiral”、#2-#5 “Music for Three-Piece-Orchestra(組曲)”、#6 “Old Castle, by the river, in the middle of a forest” など、緻密に構成された壮大なピアニズムは感動的。

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チャーリー・ヘイデン&ケニー・バロン 『ナイト・アンド・ザ・シティ』 Charlie Haden & Kenny Barron “Night and The City” 115


チャーリー・ヘイデンのベースとケニー・バロンのピアノが奏でる渋く静謐なデュオ作品。ライブ録音ですが演奏に落ち着きが感じられ、完成度の高いスタジオ録音のよう。ちなみに、ジャケットに使われてる絵はアメリカの女流画家ジョージア・オキーフのもの。秋の夜長にでもゆったりと聴くのにちょうどよい、大人のための味わい深い一枚です。

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