マイルス・デイビスがプレスティッジとのレコード契約を解消するため――マイルスは大がかりなプロモーションのできる大手レコード会社のコロンビアに移籍したかった――、一挙に4枚のアルバムを2日間で録音したという「マラソン・セッション」。その代表作がこれ。しゃれたピアノのイントロでスタートする#1 “My Funny Valentine” 「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」は決定的名演。彼は神経を集中させて吹いています。聴いているうちに引き込まれ、目をつぶればマイルスになって吹いているような錯覚に……。そっとジャケットに目をやれば、そう、マイルスの視点です。他の「マラソン・セッション」は 『Relaxin’』 『Workin’』 『Steamin’』 。
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カテゴリー: 定番のモダンジャズ名盤
レッド・ガーランド 『グルーヴィー』 Red Garland “Groovy” 017
かつてはプロボクサーという変わった経歴をもつピアニスト、レッド・ガーランド。彼の軽快にコロコロと転がるタッチは、ジムで鍛えられたのでしょうか。ここに収められた演奏は、まさに「Groovy」(グルーヴ感のある、高揚感がある、イカす)。肩肘張らずに気軽に楽しめるそんなピアノトリオ・アルバムです。
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ケニー・ドーハム 『静かなるケニー』 Kenny Dorham “Quiet Kenny” 018
ジャケットの中で静かにたたずんでいるケニー・ドーハムを見ると彼の実直さが伝わってくるようです。演奏も派手さはありませんが、しみじみと味わい深く、ホッと落ち着きます。少し煙るような音色も魅力的。ゆったりと過ごしたい時にぴったりなアルバムです。自作曲#1 “Lotus Blossom” 「ブルー・ブロッサム」がいいですが、私は彼の作曲の「Blue Bossa」がとても好きです。こちらはジョー・ヘンダーソンの『Page One』に収録されています。
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オスカー・ピーターソン 『プリーズ・リクエスト』 Oscar Peterson “We Get Requests” 019
華麗なるピアノトリオ盤。ファンのリクエストから選ばれたという人気曲の演奏です。難解になりがちなジャズ界にあって、圧倒的なテクニックを用いながらも親しみやすいエンターテイナー、オスカー・ピーターソンに拍手!#6 “You Look Good To Me” 「ユー・ルック・グッド・トゥ・ミー」のロマンティックな表現とドラマティックな展開に、うっとりと夢心地に誘われます。特にジャズビギナーの方におすすめします。
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スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト 『ゲッツ/ジルベルト』 Stan Getz & Joao Gilberto “Getz/Gilberto” 020
ジャズのスタン・ゲッツとボサノバのジョアン・ジルベルトのコラボレーション。当時、本作がミリオンセラー、グラミー受賞となり、空前のボサノバブームを巻き起こしました。(ジャズでも「ジャズボッサ」作品が数々制作され人気に)ちょっと前のカフェブームでもなごみ系BGMとして大活躍だったのでは。#1 “Girl From Ipanema” 「イパネマの娘」はきっとご存知でしょう。
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