アルバート・アイラー 『グリニッチ・ヴィレッジのアルバート・アイラー』 Albert Ayler “Albert Ayler In Greenwich Village” 187



アルバート・アイラーの傑作。2つのライブ音源で構成されていますが、アルバムを通して高揚していく一体感も感じられます。前半は情感をたたえた音色のドラマティックな演奏で、後半は後のチャーリー・ヘイデン『Liberation Music Orchestra』やファラオ・サンダース『Karma』に通じるようなフォーキー(民族音楽、フォークソング的な)な哀愁をにじませる演奏。#4 “Our Prayer” で弟ドナルド・アイラーの淡々とフレーズを追うトランペットにアルバート・アイラーのフリーキー(型破りな)トーンのテナーが絡み、胸を打ちます。ジャズはその表現形態のひとつの極点として、フリージャズをもっていることを誇っていいでしょう。


1. For John Coltrane
2. Change Has Come
3. Truth Is Marching In
4. Our Prayer


Albert Ayler (ts,as)
Donald Ayler (tp)
Alan Silva (b)
Bill Folwell (b)
Joel Friedman (cello)
Michel Sampson (vln)
Beaver Harris (ds)
Recorded 1966, 67


フリージャズ名盤


Spiritual Unity / Albert Ayler (1964)
ジャケットが格好いい、雰囲気が格好いい、フリージャズは感覚で聴く


The Shape of Jazz to Come / Ornette Coleman (1959)
邦題『ジャズ来るべきもの』、“Lonely Woman” がやはり魅力的、ジャズ界に衝撃を与えたフリージャズ名盤


At the Golden Circle Vol.1 / Ornette Coleman (1965)
ブルーノートのせいか、聴きやすい人気盤


At the Golden Circle Vol.2 / Ornette Coleman (1965)


Free Jazz / Ornette Coleman (1960)
総勢8名のダブルカルテットによる集団即興、エリック・ドルフィーやスコット・ラファロもメンバーに名を連ねる


Ascension / John Coltrane (1965)
総勢11名によるフリージャズ、渦巻くような音のカオス