マイルス・デイビス 名盤 ディスコグラフィー 2 – プレスティッジ時代 – ジャズ史に残る2つのセッション


1954年12月24日のクリスマスイブ、ピアニストのセロニアス・モンクの極めて個性的な演奏にどうもしっくりこないと感じたマイルスは、トランペット ソロのバックでピアノを弾かないように注文。それに腹を立てたモンクはそのソロが終わっても演奏しなかった……と伝えられるのがいわゆる「喧嘩セッション」である。この頃からマイルスは、自己のジャズを実現するため強力なリーダーシップをとるようになっていった。その理想をかなえるため、個人レーベルだったプレスティッジでは飽き足らなくなり、大掛かりなプロモーションができる大手レコード会社のコロンビアと契約。しかし、まだプレスティッジでの数枚のアルバム契約が残っていた。それを一気に解消するため、1956年5月と10月の2日間で計25曲を大量レコーディング。これが「マラソン・セッション」である。ちなみに『Round About Midnight』の発売を優先させるため、コロンビアの要請で年1枚ずつ4年に渡って「ing 4部作」は発売された。
※ページではレーベルを「Sony」と表記していますが、これは現在では版権が「コロンビア」から移っているためです。


【1954】 Bags Groove (Prestige)
クリスマスイブ、セロニアス・モンクとの「喧嘩セッション」収録


【1954】 Walkin’ (Prestige)
ハードバップ作品


【1956】 Cookin’ (Prestige)
マラソンセッション「ing 4部作」 4部作中の代表作


【1956】 Relaxin’ (Prestige)
マラソンセッション「ing 4部作」 リラックスした演奏


【1956】 Steamin’ (Prestige)
マラソンセッション「ing 4部作」


【1956】 Workin’ (Prestige)
マラソンセッション「ing 4部作」


【1957】 Ascenseur Pour L’Echafaud (Fontana)
映画『死刑台のエレベーター』のサウンドトラック