キース・ジャレット 『枯葉』 Keith Jarrett Trio “Still Live” 096


現在、人気、実力共にピアノトリオの最高峰とも言えるキース・ジャレット・スタンダーズの1986年に行われたミュンヘンでのライブ録音。ここ近年リリースラッシュ状態で非常に多作ではありますが、何故このアルバムかと言いますと、ズバリ、選曲です。曲目の通り、人気スタンダードのオンパレード。馴染みの曲を新鮮な解釈で奏で、キースならではの耽美的なメロディーが、鍵盤に次々と生み落とされます。やはりキースには美しい旋律を弾いて欲しい。

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ブラッド・メルドー 『ソングス:アート・オブ・ザ・トリオ Vol.3』 Brad Mehldau “The Art Of The Trio, Vol. 3” 097


ジャズ新世代を担うピアニスト、ブラッド・メルドー。彼は意外性のあるロックバンドの楽曲を度々取り上げ、深遠な響きをもつジャズへ仕立てあげます。ここでもレディオ・ヘッドの楽曲#4 “Exit Music (For a Film)” が素晴らしい仕上がり。アルバムの半分は彼のオリジナル曲で、メランコリックなミディアムナンバーが、繊細で静謐な世界を構築しています。自筆によるライナーノーツにも、彼なりのこだわりが表れていて何とも頼もしい。

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ユタ・ヒップ 『ヒッコリー・ハウスのユタ・ヒップ Vol.1』 Jutta Hipp “At The Hickory House Vol.1” 111


ドイツ人女性ピアニスト、ユタ・ヒップ。ジャズピアニストとしての活動期間も短く、レコードも少ない、とても謎めいた存在です。ジャズのステージが売りのステーキハウス「ヒッコリーハウス」、慣れない英語での曲紹介も初々しいライブ録音の “Vol.1″。メランコリックな響きをもつ軽快なピアノに魅了されます。なんとなく “Vol.1” の方が陰りがあって好きですけど、同日録音の “Vol.2” もGood。

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ウラジミール・シャフラノフ 『ライブ・アット・グルーヴィ』 Vladimir Shafranov “Live at Groovy” 124


溌剌さと艶やかさが発揮された好盤。名盤の誉れ高い『White Nights』で有名なロシア出身で北欧のピアニスト ウラジミール・シャフラノフですが、私は本作の方が好きなのです。躍動感が活き活きと輝く#1 “Moon and Sand” やスピード感が爽快な#5 “Moments Notice” はすがすがしい魅力に溢れています。そして、#6 “Autumn Leaves”。この枯葉、ちょっと弾き過ぎなくらいエキサイティングしていて、なんだかちょっと色っぽい。

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ウラジミール・シャフラノフ 『ホワイト・ナイツ』 Vladimir Shafranov “White Nights” 125


優美で上質なピアノの調べ。90年代の名盤として知られる澤野工房の代表的一枚。北欧のジャズピアニスト、ウラジミール・シャフラノフは日本でも高い人気を誇ります。品の良さとキレのあるシャープな演奏が特徴で、ジャズに華やかなエレガンスを求める人にはおすすめ。

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