スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト 『ゲッツ/ジルベルト』 Stan Getz & Joao Gilberto “Getz/Gilberto” 020


ジャズのスタン・ゲッツとボサノバのジョアン・ジルベルトのコラボレーション。当時、本作がミリオンセラー、グラミー受賞となり、空前のボサノバブームを巻き起こしました。(ジャズでも「ジャズボッサ」作品が数々制作され人気に)ちょっと前のカフェブームでもなごみ系BGMとして大活躍だったのでは。#1 “Girl From Ipanema” 「イパネマの娘」はきっとご存知でしょう。

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ジョン・コルトレーン&ジョニー・ハートマン 『ジョン・コルトレーン&ジョニー・ハートマン』 John Coltrane & Johnny Hartman “John Coltrane & Johnny Hartman” 034


伸びやかな低い声のジョニー・ハートマン、バラード奏法のジョン・コルトレーン。この二人に迫られたら、もう腰くだけ。でも、そんなあなたをしっかりと優しく抱擁してくれるのが、ジョニー・ハートマンのウォーム・ヴォイス。心憎いほど深みのある声と抑制されつつも情感に富んだ歌ごころ。今宵、スピーカーから立ちのぼるフェロモンに酔いしれてみては?

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アーチー・シェップ 『フレンチ・バラッズ』 Archie Shepp Quartet “Deja Vu” 035


パリ在住のアーチー・シェップのフレンチ・バラッド集。ミッシェル・ルグラン作曲の#1 “What Are You Doing The Rest Of Your Life” 「これからの人生」、#3 “Les Feuilles Mortes” 「枯葉」、#6 “April In Paris” 「パリの四月」などお馴染みの曲ですね。むせび泣くような枯れたテナーの音色が胸に沁みます。力強く迫ってくる演奏は、崇高な凄みすら感じさせ、あなたの頬を濡らします。

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マル・ウォルドロン 『レフト・アローン』 Mal Waldron “Left Alone” 037


#1 “Left Alone” 「レフト・アローン」は、ジャズシンガー、ビリー・ホリデイが作詞、晩年に伴奏を勤めた彼が作曲したもの。ここでは亡きビリーの代わりに、ジャキー・マクリーンがすばらしい演奏を聴かせます。数年前マル・ウォルドロンの来日公演でのこと、彼はヘビースモーカーらしく、ベースソロなど演奏の合間に、ゆっくりとした動作で「カッ、チッ」とライターで火をつけ、細長い煙草を喫んでいました。そのたたずまいからは、モールス信号とも形容される彼独特のジャズそのものが発せられているようでした。くゆらせていた煙のように逝ってしまったのは、その公演の数ヵ月後のことです。このアルバムの沈鬱な美しさに魅せられた方は、ソロピアノ作品『All Alone』に耽溺されては如何でしょう。

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デクスター・ゴードン 『ゴー!』 Dexter Gordon “GO” 041


「GO!」と豪快にブロウする感じが爽快なこのアルバム。でもどこか微妙に陰りの情感を漂せているのがたまらない気分にさせます。ソニー・クラークも合間合間にまるいピアノの音を転がします。#1 “Cheese Cake” というタイトル、おしゃれでしょ? #2 “I Guess I’ll Hang My Tears Out To Dry”、#5 “Where Are You” のバラードも表現力豊か。#3 “Second Balcony Jump” の最後のキメ、#6 “Three O’Clock In The Morning” のイントロもイカしてます。私、サックス吹きではデクスター・ゴードンが大好き。名前も男らしいし、ルックスも格好よし。えっ、どんな顔かって? 彼の横顔がクールにキマってる名盤『Our Man in Paris』でご確認を。それからジャズ映画『ラウンド・ミッドナイト』でなんと主演もしてます。彼のしゃがれ声、よたよたと歩く姿までジャズなのです。

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