「教えてね。ねぇ、恋の気分を。」――とろけそうなハスキーボイスで誘う昭和ジャズ。ジャケット写真もお色気ムンムン。水谷良重(女優の現・水谷八重子)と白木秀雄(ジャズドラマー)が新婚カップルの共演盤として1960年に制作されたアルバム。アツアツなタイトルもナイスですが、日本語と英語が交じり合う歌詞だけでなく色っぽく囁く台詞まで飛び出すユニークな内容。ムーディなスタンダードにクラクラ……「あぁ、たまらなく幸せ。」
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カテゴリー: ▼おすすめ ジャズ名盤 レビュー
上原ひろみ~Hiromi’s Sonicbloom 『タイム・コントロール』 Hiromi “Time Control” 147
待望の上原ひろみの第4作目『Time Control』。今までのピアノトリオ編成にエレクトリックギターを加え「Hiromi’s Sonicbloom」というバンド編成へ。ここで目指すのは、ジャズのみならず、プログレッシブ・ロック、現代音楽などを旺盛に吸収し、それらのエッセンスを発散させたヒロミサウンド。曲によってはピアノとギターがフロントに立つフュージョンバンドといった感じもあり、両楽器のメロディアスなアンサンブルも聴きどころ。
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マハヴィシュヌ・オーケストラ 『火の鳥』 Mahavishnu Orchestra “Birds of Fire” 148
泣く子もだまり、寝た子も起きるこのギターサウンド! エレクトリック・マイルスの重要構成員ジョン・マクラフリン率いるマハビシュヌ・オーケストラの傑作。ギターだけでなくヴァイオリンも効果的に盛り上げるその音楽は、管楽器へ叩き付けた挑戦状でしょうか。ロックファンをも唸らせる圧倒的なエレクトリック サウンドの破壊力は凄まじい。火花を散らすエレキに感電します。
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ナット・アダレイ 『ワーク・ソング』 Nat Adderley “Work Song” 149
たまにはこんなジャズが聴きたくなります。キャノンボール・アダレイの弟ナット・アダレイの名曲#1 “Work Song” 「ワーク・ソング」が収録されたファンキージャズ人気盤。ナット・アダレイのコルネットの音色が、ウェス・モンゴメリー(g)やボビー・ティモンズ(p)などファンキーの申し子たちの演奏に映えます。ノスタルジックに当時の熱気に想いを馳せると、ゆったりとした時間が流れ始めます。
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フィル・ウッズ&ヨーロピアン・リズム・マシーン 『アライヴ・アンド・ウェル・イン・パリス』 Phil Woods & His European Rhythm Machine “Alive And Well In Paris” 150
1968年6月5日、ロバート・ケネディ暗殺。兄のジョン・F・ケネディに続き、凶弾に倒れたアメリカの希望の星 “ボビー” へ捧げられたレクイエム#1 “And When We Are Young” 「若かりし日」。狂おしいまでの情熱をぶつけ、悶えるように吹き続けます。チャーリー・パーカーを信奉し、彼の死後、その夫人と結婚。激動の60年代アメリカのジャズシーンの荒波にもまれ、68年にヨーロッパへ渡り心機一転吹き込んだアルバム。奔放にダイナミックに吹きまくるフィル・ウッズ。極限のテンションで一体化するリズム・セクション。昇華されるフラストレーションに熱き血潮がたぎります。
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