もし、あなたがジャズマンになったとしたら、どの曲を演奏しますか?私なら絶対この曲は、はずせません。#1 “Blue Bossa” 「ブルー・ボッサ」。作曲はケニー・ドーハム(tp)で、陰りのあるメロディーが印象的な名曲です。続く#2 “Mesha” のバラードも良く、全体的に抑制の効いたモノトーンを感じさせる一枚。タイトなスーツで壁にもたれ、眼鏡ごしにルーズな視線を向けるジョー。そう、ジャズマンって格好いいのです。
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投稿者: JAZZCD.JP
デューク・ジョーダン 『フライト・トゥ・デンマーク』 Duke Jordan “Flight To Denmark” 049
デンマークの雪景色はこんなにも美しいのでしょうか。ピアノから舞い上がる音の結晶は透きとおり、うっすらと積もりゆく旋律は暖かい。#1 “No Problem” はデューク・ジョーダン作の有名曲「危険な関係のブルース」、続く#2 “Here’s That Rainy Day” 「ヒアズ・ザット・レイニー・デイ」の曲中、一瞬きらめく「ジングルベル」のフレーズがチャーミング。#3 “Everything Happens To Me” 「エブリシング・ハプンス・トゥ・ミー」はもう、心をあずけてゆっくりとろけましょう。オリジナルとスタンダードの配分と選曲が絶妙。真っ白な雪景色、心奪われる美しさと何故か心躍ってしまう魅力が、このアルバムにはあります。
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レイ・ブライアント 『レイ・ブライアント・トリオ』 Ray Bryant “Ray Bryant Trio” 048
想い出の品、惚れ込んだ逸品……誰しもいくつかは持っている大切なもの、そんな宝物のようなアルバムが、咥え煙草のこの名盤。どことなく哀愁に染まったメロディーがポロポロとこぼれていきます。#1 “Golden Earrings” 「ゴールデン・イヤリング」が名演として有名ですが、#2 “Angel Eyes” 「エンジェル・アイズ」や#5 “Splittin’”、#6 “Thrill Is Gone” 「スリル・イズ・ゴーン」など、繊細なバラードがこの上なく美しいのです。まさに珠玉のような演奏。好きな人から貰ったアクセサリーを時々眺めてしまうように、時々思い出したように聴きたくなります。
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ジュニア・マンス 『ジュニア』 Junior Mance “Junior Mance and His Swing Piano” 047
赤いセーター姿のジュニア・マンスは、ピアノを弾くともなく弾いているといった風情で、目もうつろ。でも心の内にゆらめく炎のような情熱が、そこはかとなく感じられます。内容の印象もそのままで、派手さはありません。でも華はあります。強烈な演奏はありません。ただ全曲聴き心地がよいのです。こういうもの程よく聴いてしまうもの。普段着でゆったりくつろいだまま楽しめる、そんな名盤です。
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エディ・ヒギンズ 『煙が目にしみる』 Eddie Higgins Quartet feat. Scott Hamilton “Smoke Gets In Your Eyes” 046
日本で人気の高いピアニスト、エディ・ヒギンズ。オールド・スタイルを信条とするテナー奏者、スコット・ハミルトン。二人の趣味のよい贅沢な演奏で極上のおもてなし。フレッシュで軽やかなピアノ、マッタリとコクのあるテナーの絶妙なハーモニー。馴染みのメニュー#3 “You Don’t Know What Love Is” 「あなたは恋を知らない」、#5 “Smoke Gets In Yours Eyes” 「煙が目にしみる」、#9 “When You Wish Upon A Star” 「星に願いを」のフルコースは、口当たりもよく、味わいも深い。絶品!
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