チェット・ベイカー 『チェット・ベイカー・シングス・アンド・プレイズ』 Chet Baker “Chet Baker Sings and Plays” 171


名盤『Chet Baker Sings』の続編的内容の人気盤――ストリングスも加え、より繊細に作り込まれたムーディな魅力が楽しめます。トランペットは苦手で……という方もチェットの優しい音色は是非一聴を。ドキュメンタリー映画『JAZZ SEEN カメラが聴いたジャズ』も公開された、ジャズメンを撮り続けた写真家ウィリアム・クラクストンによるジャケットも素敵です。

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ジェリー・マリガン 『オリジナル・ジェリー・マリガン・カルテット』 Gerry Mulligan “Gerry Mulligan Quartet” 172


バリトンサックス奏者ジェリー・マリガンのウエストコースト ジャズを代表する名盤です。ジャケットの上から逆さに写ってるのはチェット・ベイカー。『Night Lights』とは雰囲気は違って軽快で爽やかな昼のイメージ。でもやっぱり#11 “The Nearness of You” 「ニアネス・オブ・ユー」の穏やかなバラードには聴き惚れてしまいます。

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ポール・デズモンド 『テイク・テン』 Paul Desmond “Take Ten” 173


名曲 “Take Five” 「テイク・ファイブ」の続編、その名もズバリ#1 “Take Ten” 「テイク・テン」(共にポール・デズモンド作曲)。#5 “Black Orpheus” 「黒いオルフェ」などボサノバ調の曲もあり、全曲穏やかにくつろげる好盤です。ジム・ホール(g)も参加。ポール・デズモンドのアルトは、都会的でメロディアス、抒情的でクールな優しい音色。なんともたまらない魅力があります。

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デューク・ジョーダン 『フライ・トウ・ジョーダン』 Duke Jordan “Flight To Jordan” 174


『Flight To Jordan』――デューク・ジョーダンの不遇のアメリカ時代にブルーノートで制作されたリーダーアルバム。タイトルの「Jordan」は、彼の名前と同じアルファベットの綴りの「ヨルダン」にかけて付けられています。「冗談」のような駄洒落です。彼はミュージシャンとしての生活が一時困窮し、タクシードライバーをしてしのぐという洒落にならない有様でした。また、ジョーダン作曲の仏映画『危険な関係』の主題曲「No Problem」(アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズ演奏)がヒットするも、作曲者名未記載でトラブルとなり、全然「No Problem」じゃない状況になります。この曲は#6 “Si-Joya” と改題して本アルバムに収録されています。なんだか散々なエピソードばかり……。しかしその哀愁のある名曲と朴訥(ぼくとつ)とした演奏は海外では評価されており、60年代に渡欧。レコーディングでは70年代に復帰、名盤『Flight To Denmark』などを発表し活躍します。こだわりのタイトルが良かったようです。

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ホレス・シルバー 『ソング・フォー・マイ・ファーザー』 Horace Silver “Song For My Father” 175


何とも個性的な楽曲の数々――ホレス・シルバーのラテン・フレーバー香る表題曲#1 “Song For My Father” 、トロトロととろけそうな絶品バラード#6 “Lonely Woman”など、オリジナリティあふれる彼の作曲センスと、もちろんファンキーなノリも心ゆくまで堪能できます。ハマるとクセになるので、くれぐれも聴き過ぎにはご注意を。

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