チャーリー・ヘイデン&パット・メセニー 『ミズーリの空高く』 Charlie Haden & Pat Metheny “Beyond The Missouri Sky (Short Stories)” 059


チャーリー・ヘイデンのベースとパット・メセニーのギターの織り成す静謐な雰囲気が、味わい深い。二人に爪弾かれる弦の音色に包まれ、穏やかな情感と伸びやかな開放感に癒されます。特に秀逸なのは、ヘイデンの息子作曲の#13 “Spiritual”。やわらかに流れ、消えゆく音色の浮遊感、魂が解き放たれます、ミズーリの空高く……。

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ジョン・コルトレーン 『マイ・フェイヴァリット・シングス』 John Coltrane “My Favorite Things” 080


#1 “My Favorite Things” 「マイ・フェイバリット・シングス~私のお気に入り」です。映画『サウンド・オブ・ミュージック』の曲ですが、今となっては、「そうだ、京都へ行こう」でお馴染みのJR西日本のコマーシャルの曲と言った方が分かりやすいかもしれませんね。とても素敵なメロディーで、私も大好きです。コルトレーンのソプラノサックスによる演奏は、ちょっとハードな感じ。クセになるような不思議な常習性があるようで、何度も聴きたくなるのは私だけでしょうか。

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シェリー・マン 『マイ・フェア・レディ』 Shelly Manne “Modern Jazz Performances Of Songs From My Fair Lady” 081


現在では、クラシックの指揮者、ピアニストとして有名なアンドレ・プレビンのジャズピアノが冴え渡るグルーヴィーなトリオ盤。舞台のミュージカル『マイ・フェア・レディ』の楽曲をジャズにするというコンセプトが素晴らしい。映画で原曲を知っているとかなり楽しめます。当時このアルバムは、ミリオンセラーを記録したとか。

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マイルス・デイビス 『死刑台のエレベーター』 Miles Davis “Ascenseur Pour L’Echafaud (Lift To The Scaffold)” 082


マイルス・デイビスが映画のラッシュを観ながら即興で演奏し、音楽をつけたというもはや伝説の映画『死刑台のエレベーター』。何かが起こりそうな不穏な雰囲気をかもし出すトランペットの音色は、ジャズのスタイリッシュな魅力を引き出したと言えるのではないでしょうか。自身もジャズを演奏した小説家ボリス・ヴィアンは次のように語っているそうです。

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キース・ジャレット 『マイ・ソング』 Keith Jarrett Quartet “My Song” 083


現在では、ジャズのスタンダードに新鮮な解釈で、新たな息吹を吹き込み続ける、スタンダーズ・トリオとして有名なキース・ジャレット。でも、70年代までの彼は、独創的なオリジナルを中心に演奏していました。本作は、まさにその頃の躍動的なリズム、美しいメロディー、叙情的な雰囲気に包まれたアルバムです。特に#4 “Country” は、ヤン・カバレクの哀愁を帯びたソプラノサックスの音色に、光さすようなピアノの旋律がすばらしく、私は何度聴いたか知れません。

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